前処理は、まつエク施術の前に地まつ毛と目元まわりを、接着しやすい状態に整える工程です。
国内外の技術解説では、前処理で落としたいものとして、皮脂、メイク残り、ほこり、スキンケア残り、日焼け止め、
たんぱく汚れなどが挙げられています。見た目がきれいでも、まつ毛には意外と残留物が残りやすく、それが接着の邪魔になると考えられています。
ここで大事なのは、前処理は“地まつ毛を乾かしきる工程”ではないということです。
落としたいのは、あくまで接着の邪魔になる油分や残留物であって、必要以上に脱脂しすぎたり、乾かしすぎたりすることではありません。実際、海外のプロ向け情報では、プライマーの使いすぎでまつ毛が乾燥し、かえってモチに影響するという考え方も出ています。
一般的な前処理はこんな流れ
海外のプロ向けガイドを見ると、前処理はだいたい次の流れで紹介されることが多いです。
まずフォームタイプの洗浄料で目元全体を洗う。そのあと、必要に応じて追加の拭き取りで油分やたんぱく汚れを整える。さらに条件に応じてプライマーを使う、という考え方です。特に、メイクをして来店された場合は、シャンプーなしでクレンザーやプライマーだけで済ませない方がよい、という説明が目立ちます。
つまり、一般的な前処理の例としては、
① 洗う → ② 残留物を整える → ③ 必要に応じてプライマー → ④ しっかり乾かす
という流れで考えると整理しやすいです。
この“必要に応じて”がポイントで、全員に毎回同じ強さで前処理をする、というより、まつ毛の状態と
来店時の状況に合わせて調整するのが実務に近いと思います。
何を落とす工程なのか
前処理で落としたいものを一言でいうと、接着の邪魔になるものです。
具体的には、皮脂、アイメイク残り、スキンケアや日焼け止めの残り、空気中のほこり、涙由来や皮膚由来の
たんぱく汚れなど。
接着剤の技術解説でも、油分や汚染物は接着面に弱い層を作り、接着を不安定にするとされています。まつエクの前処理でも、まさにこの考え方が土台になっています。
逆に言うと、見た目がきれいでも油分は残っていることがあるし、メイクをしていなくてもスキンケア残りや皮脂はあるということです。
だから「今日はノーメイクだから前処理は軽くていい」と単純に決めるのではなく、何が残っていそうかで見た方が自然です。特に日焼け止めやアイクリーム、朝の基礎化粧品は見落とされやすいところです。
世の中の施術者たちは、実際どんな感じでやっているのか
ここは意外と面白いところで、前処理の重要性そのものにはかなり共通認識がある一方で、プライマーを毎回使うか
どうかは意見が分かれています。
たとえば、海外の5ステップ系のガイドでは、フォーム洗浄、追加の拭き取り、クレンザー、プライマーまでしっかり
重ねる流れが紹介されています。一方で、別のプロ向け情報では、プライマーはオイリー肌・メイク残りがある時・
暑湿気環境などに有効で、乾燥まつ毛や敏感まつ毛には使いすぎない方がよいという意見もあります。
つまり、世の中の施術者の考え方をざっくり分けると、
しっかり多段階で整える派と、
洗浄を基本にして、プライマーは必要時だけ使う派
の両方がある、ということです。
この違いは、どちらが正しいかというより、対象とするお客様の傾向や、施術者が重視しているポイントの違いとして
見る方がわかりやすいと思います。
やりすぎるとどうなる?
前処理は大切ですが、やりすぎれば良いわけではありません。
海外のプロ向け情報では、プライマーの使いすぎでまつ毛が乾燥する、残留物がかえって接着を邪魔する、敏感まつ毛
には刺激になりやすいといった指摘があります。
さらに、プライマーが乾ききる前に装着へ入ると、接着の働きに影響するとも説明されています。
だから前処理で落としたいのは、油分や残留物であって、まつ毛を必要以上にカラカラにすることではありません。
この感覚が抜けると、前処理が“頑張りどころ”になりすぎて、逆にモチや刺激の原因を作ってしまうことがあります。
前処理は、強くやることより、必要なものを必要な分だけ落とすことが大事です。
NG行動として見直したいこと
まず避けたいのは、マスカラやアイメイクが残っているのに、洗浄を飛ばして拭き取りやプライマーだけで済ませることです。
海外のプロ向けガイドでは、メイク来店時はシャンプーが必須で、残留物を残したまま進めるとモチが落ちやすいと案内されています。
次に見直したいのは、プライマーを全員にたっぷり使うことです。
前にも触れた通り、オイリーな方には有効でも、乾燥まつ毛や敏感まつ毛ではやりすぎが逆効果になるという考え方が
あります。
さらに、水分を残したまま装着に入らないことはもちろん大切ですが、それとは別に、薬剤によって地まつ毛の水分まで飛ばしすぎないことも意識したいところです。前処理は強くやるほど良いわけではなく、必要なものを整えながら、
やりすぎを防ぐことも大切です。
最後に、目元に使うものなのに、成分表示や使用方法が曖昧な製品を安易に使うことも避けたいです。
前処理剤もグルーと同じで、何が入っていて、どう使うものかが確認できることは大切です。
PLJの解釈として
PLJの解釈としては、前処理は
“何をどれだけ落とすかを見極める工程”
と考えるのが自然です。
皮脂、メイク残り、スキンケア残り、日焼け止め、たんぱく汚れ。
こうしたものをきちんと落としたい一方で、必要以上に乾燥させたり、全員に同じ強さでプライマーを入れたりすると、逆にズレが出ることもあります。
だから、前処理の基本は
洗うべきものはきちんと洗う
残りやすいものは追加で整える
プライマーは必要に応じて使う
この3つで考えると整理しやすいです。
皮脂・水分・スキンケア残り・汚れを整える前処理剤として、PLJではラッシュブースターを扱っています。
今回は基本の整理が中心なので詳細は省きますが、前処理を見直したい時の選択肢のひとつです。

まとめ
前処理は、ただ“きれいにする工程”ではありません。
まつエク施術でいう前処理は、接着の邪魔になるものを落として、地まつ毛を接着しやすい状態に整える工程です。
落としたいのは、皮脂、メイク残り、スキンケア残り、日焼け止め、ほこり、たんぱく汚れ。
でも、やりすぎれば良いわけではなく、乾燥させすぎ・プライマーの多用・乾燥不足のまま装着は見直したい
ポイントです。
前処理の正解は、全員に同じ手順を当てはめることではなく、
何が残っていそうかを見て、必要なものを必要な分だけ落とすこと。
この考え方が、いちばん現場で使いやすい基本だと思います。

